八幡園・その1(愛知県名古屋市中川区)
『全国女性街ガイド』より抜粋。
「戦前の花柳界八幡連が、ゴッソリ赤線に転向。四、五年は味があったが当今はだめ。中川区八幡町にあり六十八軒三百二十四名」
八幡園の近く、「尾頭橋」のゲート
昭和2年創業の和菓子商「不朽園」(現在の建物は昭和30年築)
八幡園の客が土産として買い求めることも多かったそうだ。
八幡園の中心にある尾頭橋公園
公園の向こうに妓楼が見える。
尾頭橋公園脇のタバコ屋
上記写真と同建物の2階
凝った透かし彫りの手すりがある。
尾頭橋公園の周囲に妓楼が多く残る。
降りしきる雨の中、尾頭橋を降り立って八幡園を散策。
名古屋の「赤」というと中村遊郭(名楽園)が有名だが、実はそれを含めて4カ所存在していた。
八幡園はそのうちの一つだが、これほどまで遺構が残っていたとは思いもしなかった。
戦前は「八幡連」と呼ばれた料亭街だが、空襲で被災していて、現存しているほとんどは戦後のものだろう。
にもかかわらず、特に料亭(妓楼)風建築が多かったのは、「赤」になろうとも、かつての料亭街だったことへの誇りを失わなかった証なのだろう。
※写真が多いため、その2に続きます
訪問 2014年3月
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