近木の街並み(大阪府貝塚市)
貝塚遊郭
貝塚は一向宗願泉寺を中心とした寺内町で、さらに熊野古道紀伊路の宿場町でもあった。
そのため、江戸時代から旅籠の飯盛女が点在していたが、風紀上の理由などで大正3年に当時みかん畑だった当地に集められ、「貝塚遊郭」が認可される。
『全国遊郭案内』による昭和5年当時の規模は「貸座敷が四十三軒あつて娼妓は二百七十人」。
戦後の赤線を経て、昭和33年の売春防止法施行による廃止まで営業が続いた。
割烹深川
建物は昭和24年築。
中央の道幅が広い通りに面して建つ一軒は、1階だけモダンにカフェー建築風にした妓楼建築
モダンなファサードを残す一軒
大正年間にできた遊郭だけに、こうした洋風のモダン妓楼が多く残る。
2階にさりげなく残る四方の装飾は不規則なタイル貼り
タイル貼りのカフェー建築が少ないこの地にあって貴重な一軒
貝塚中央商店街
貝塚駅前から伸びる商店街。
この通りから少し外れたところが貝塚遊郭だった。
かつての寺内町らしく白壁の古い町家が商店街に残っている。
訪問 2016年7月
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