名楽園〈中村遊郭〉(愛知県名古屋市中村区)

大正12年に大須(旭遊郭)から移転してから、東海随一の大遊郭に成長。

「貸座敷は百三十九軒あつて娼妓は千六百五十人」(『全国遊郭案内』)

戦後は「名楽園」という名の赤線に移行し、「大門、ことぶき、賑町、羽衣町、日吉の五つの通りに焼けない青楼が八十八軒、八百四十三名。」(『全国女性街ガイド』)


遊郭の入り口「大門」

現在も交差点名やバス停に名を留める。

旧牛若楼

現在は蕎麦屋。

松岡旅館

現在は「健遊館」(デイサービス)。

松岡旅館(裏口)

稲本楼(稲本旅館)

現在は「べんがら亭」(デイサービス)

長寿庵

解体され現存せず。

冒頭写真の美人画は二度と見ることができない......

カフェー調に改装された妓楼建築(大門町)

医療法人の看板が掛かっている旧妓楼

赤線廃止後は特殊浴場街に

妓楼を改装した店舗も見られる(上2枚は大門町)。

格子下に残る緑と白の市松模様が鮮やかに映える

妓楼建築とカフェー建築が同居する和洋折衷の一軒

壁に「TSURUNOYA」の文字が見える

モダンな外観の銭湯「寿湯」

大門交差点近の飲み屋横丁

廓の入口には「青線」も存在し、「おでん屋、中華そば屋、喫茶店が郭の入口に密集」していた。

「大門小路」

これも「青線」の流れをくむ飲み屋横丁か。

廓の外れに建つ成人映画館「中村映劇」

屋根にアール・デコ調の装飾が見られるが、戦前は芝居小屋だったようだ。

訪問 2014年3月


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東京近郊を中心に、たまに遠方に出かけたりして、下手糞な街並み写真をデジカメで撮っています。 人様にお見せするというよりは、自分の思い出のアルバムという形になっています。 (タイトル写真・内子=愛媛県)