木江の街並み(広島県大崎上島)

竹原から高速船で30分足らずの大崎上島・木江。

大崎下島の御手洗とともに、北前船が活躍した江戸時代から”潮待ち・風待ち”の港として繁栄し、色街もできた。

遊女たちは日没後に「おちょろ舟」と呼ばれる小舟に乗り込み、上客を得るために停泊している船に向かって一斉に漕ぎ出し、身の回りの世話をしたり、島の妓楼に連れ帰ってもてなしたりしていた。

その光景は昭和33年の赤線廃止まで存続し、『全国女性街ガイド』によれば「山陽線三原からも、忠海からも、竹原からも行ける大崎上島の木江港は日本でもめずらしい舟女郎の名所で、厚化粧したブラウス姿の女が灯とし頃になると凪いた瀬戸の海を、小舟を繰りながら集ってくる。その数は三十であったり、五十であったり、漁船の入り具合で変るが最近は毎日やってくる」とある。


木江港

木江港の南側にある天満地区に古い歓楽街の名残りが見られる通りがある

古い妓楼建築が狭い通りに建ち並んでいる

古い商店と思われる一軒の戸に「EXPO’70」と書かれたステッカー

見上げる様な三層楼も残っていて、往時の賑わいぶりを想像させる

住居として余生を過ごしている妓楼も

旅館に転業した妓楼

妓楼に混じってカフェー建築も見られ、戦後も赤線として紅燈を灯していたことをうかがわせる

洋酒喫茶の看板が懐かしい

玄関周りにアールを持つ一軒

妓楼と妓楼の間の狭い路地の先にお稲荷さんが見える

高台に建つ三層楼は保存状態がいい

高台の神社からの眺め

木江港のそばに建つ料亭

潮が満ちている頃には綺麗な眺めになるだろうか

木造建築としては高い部類ではないか

木江港周辺にも古い街並みが残る

タイル装飾のカウンターを持つ煙草屋さん

訪問 2013年7月


★KENTAの写真倉庫★

東京近郊を中心に、たまに遠方に出かけたりして、下手糞な街並み写真をデジカメで撮っています。 人様にお見せするというよりは、自分の思い出のアルバムという形になっています。 (タイトル写真・内子=愛媛県)